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2000.08.27 (Sun)

『走れ! 王子様』新連載 やまかみ梨由

[ 16才にして両親を亡くしたラク・ロファスは置き引きやかっぱらいをしながら、同じような境遇の子供達と一緒に暮らしていた。そんなある日、ラクの前に妙な男が現れる。男はラクはヴィーダの隣国カウサから誘拐された王子ラクサール・ロイ・シェルバだと言うが……。 ]
 巻頭カラー。
 「実はあなたは王子だったのです」というファンタジーっぽいノリのストーリーと、観光客・銃器・ラジオと一応現代らしい設定がミスマッチ。主従ものになるんだろうけど、どこにトーンを合わせて読めばいいのかちと困惑。

『ラブミー I LOVE YOU』 かぐやま一穂

[ 高校時代から付き合うこと6年間。勤務先の転勤をきっかけに、桜井は加藤に別れ話を持ち出すが……。 ]
 リーマンもの。
 めずらしく(失礼)濃いHシーンがない24枚。さらりとした終わり方がいい感じ――なんだけど、ラスト、桜井にもう一声欲しかったかも。あと、いくら何でも肩幅が広すぎぢゃあ……。

『同棲愛』第59話 水城せとな

[ 就職活動を始めた光太郎。彼の夢見る“普通”に自分の居所のなさを感じる千里。一方過去への旅を続ける椿の最後の相手は薫だった……。 ]
 逃げ出してきた過去に一つ一つ決着をつけた椿。んでも薫側からすれば、ようやく自分の本心と向き合ったと思ったら、当の相手からある意味、一番深い断絶を突きつけられた……という気がしないでもない。というか、告白された時にちゃんと椿と意思の疎通を図っていれば、ここまでもつれることもなかったのか。哀れ。それでもやっぱり薫が椿のそばにいたいと願うなら、「俺が……ナットクするしか……ないんだな」ってことでしょうなあ。いずれはこの想いも時が押し流してゆくのでしょうか。

『キラキラキセキ』 果桃なばこ

[ 父親の浮気癖が理由で両親が離婚してしまった立花博之は、弟の交際関係にもことのほかうるさい。今回追い払ったのは、後輩の西崎紹也。しかしその西崎から家庭教師をしてほしいと申し込まれ……。 ]
  カラー付き。
 高校生(後輩×先輩)もの。
 強気なようでいて、ふと無意識に淋しい横顔を見せる博之に、「将を射んとすればまず馬を射よ」という魂胆だったはずの西崎が惹かれてゆくのもよく判る。そしてきっと、そんな博之より弟の和也の方がずっと世渡り上手なんだろうなあ。ところで、博之と西崎の気持ちが通じ合った後のキスシーンは、もっと博之が西崎を意識して焦っている風の方が雰囲気でると思うけどなー。ついでに、相合い傘は背の高い方が持ってやった方が何かとラクチンだぞい。

『プリティ▽ゴールドフィンガー』 北里亜美

[ 銀座のクラブのママを母親に持つ内村彩也はテク有り小学生。母親の再婚相手として紹介された織田に一目惚れしてしまうが……。 ]
 無邪気な子供の仮面をかぶった有邪気(んな日本語はナイ(笑))な彩也のヨコシマぶりが楽しい。更にそれを上回る織田の鈍感さがナイス。

『キス×キス −フラチな僕ら−』前編 不破慎理

[ ついにHまでこぎつけた蒼と圭吾だが、蒼は“最後”まで出来なかったことが気がかり。そして青山にも二人の関係について口出しされて……。 ]
 “最後”と言われてもそれこそ男女じゃないんだから入れたからゴールという訳でもないと思うんだが……。ところで、「最近蒼(そう)のヤツ変じゃないか?」「え? そう」という会話は笑うところですか? そして放課後とはいえ、学校の廊下でプカプカ煙草吸ってる人は教職員としての自覚に欠けるのでは。

『BOY FRIEND』 氷栗優

[ 小学生の頃に渡米した幼なじみから連絡を受けた白城ヒロは久々にその楓竜司と会うことにするが……。 ]
 カラー付き。
 「数年ぶりに再会した幼なじみはかつての面影はなくすっかり格好良くなっている」の法則。しかし女装ヴォーカルって、胸とか喉仏とかむだ毛とか、そういうのどうしてるんだろう……。

『コンプレックス 12and38』 まんだ林檎

[ 中学生になった健太とガッ君。最近、ガッ君がよそよそしくなってしまったことを気にする健太だが……。 ]
 枝葉末節にこだわらせてもらうが。「安易にゲイに走って欲しくない」(by達也)ってなんじゃらホイ。それじゃあそういう達也は安易なゲイなんですか? 「普通でいいから女の子と結婚して幸せな家庭を」の『普通』とはなんぞや? ゲイの達也が『普通』のプレッシャーを我が子に課すの? どうもすっきりせんのだが。

『オトナの事情』 おぐらみき

[ 松岡勇樹は、入社先の大手商社で半年前に一度だけ関係を持った伊藤に再会する。自分の性向を認めきれずにいる伊藤は元上司でやり手営業マンの藤堂を密かに想っていて……。 ]
 リーマンもの。
 自分の恋心にさえ罪悪感を持ち最後まで、海外支店に支店長代理として栄転してゆく藤堂に告白しなかった伊藤と、その伊藤を抱きながら「嘘でもいいからオレの名前も呼んでくれ」と願う松岡。なかなか切ない話で、もっと絵が雰囲気を出せていれば尚よし、なのだが〜。惜しい。

『あふれそうなプール』溺れた魚Part.11 石原理

[ 一ヶ月限定で日本に残ることなった木津。入谷は木津に自宅でのバイトを紹介するが……。 ]
 “溺れた魚”最終回。
 お手伝いさんにわざわざ「バイトの木津」という入谷が何だかおかしい。しかし「春日がお前を拉致った宿だ」って、そんなに根に持っていたのか、木津よ……。入谷−良太とは別の深さで対等になった入谷−木津なのに、いつまでも入谷が鳴かされっ放しなのは何だか釈然としないなー。入谷ももっと積極的にコトに関わってみてはどうかね〜?

 「LOVE MODE」「ジャジャ馬ならし」と2つのドラマCDのお知らせが。この手のものは一度も聴いてみたことないんですが、どうなんでしょうねー。何だか悶絶してしまいそう(笑)

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