ボーイズラブ系雑誌のコーナーにWINGSを置くのはまだ判るのですが、ZERO-SUMを置くのはさすがに何か違うと思います>近所の本屋
[ 高校生になった暁と怜。同じクラスの穂積日和と神ノ月珠貴の幼馴染みコンビと親しくなるが、珠貴の言葉には何かトゲがあって……。 ]
巻頭カラー。
入学式編からの続き。
学園長の手兵が珠貴だったとはちょっと意外だったかも。あまり陰謀ごとに荷担するようなタイプに見えないんだけど、なんで珠貴が間抜けな伯父の言うことを聞いているのか、その真意が知りたいところ。一応学園長だし目上の親族だし……で、付き合ってやってるのかな。あー、でも勝ち気でライバル意識が旺盛な性格なんだったら、気になる相手にちょっかい出しにいくのは判るかも。この子は、ちゃんと男の子なんだけど(多分)、どこか表情にボーイッシュな女の子めいた感じがあって、なかなか格好良くてカワイイです。
そして怜は、集団の中に入って、無関心な相手と執着する相手への態度の差が激しすぎる、一見クールなようで実は暑苦しいヤツだというのが一層鮮明に。そういう面では、暁の方がオトナなような気がします。
新キャラの中では、いまのところ日和は暁ダッシュというイメージしかなくて、ちょっと印象が弱いかも。学園長は……、もうちょっとだけ落ち着いてくれたら、お馬鹿眼鏡好きとしては惚れてしまいそうです。イジリ甲斐がありそうで……(笑)
ところでそろそろ本気で目玉がデカすぎだと思います。
[ 斑目国夫に彼女がいると知ってショックを受けるノリ夫だったが……。 ]
猫又(外来種・重種)×猫又(先祖返り・軽種)。
1月号の続き。
徐々に明かされる斑類の生態を知るのは楽しいのですが、まだよく判らんところが。熊樫先輩(前回とうってかわって乙女チックになっていて驚いた)の解説の中で“先祖返り”は「セックスアピール度:大」の方に分類されていましたが、後で明らかになったノリ夫の魂現はあんな猿猫で、とても他人を惹きつける何かがあるようには見えなかったのですが……。1月号では盛んにいい匂いとか怖い匂いとかいう表現が出てきたので、見た目の美醜とは別なものも作用しているのでしょうか。一度、オール斑類モードで読んでみたいものです。
それと、普通に(熊樫先輩言うところの“猿人的な恋愛観”で)読んでいたら、ノリ夫同様、ちょいとケモノの繁殖様式が入っている斑類の行動パターンにブチあたって混乱してしまいました。つまり斑類では、ずっと一つのカップルを維持していこうという考えはあまりない、猿人より繁殖に対する意識がずっと強い、ということなんですかね。通常、ボーイズラブだと、性別を越えた恋とか愛の話になるのですが、この話の場合は、そういった斑類の本能を越えた恋、という展開になるのでしょうか。しかし、国夫ならすでに子供の一人や二人いてもおかしくないような気がするんですがねー、どこかに隠してないかい?
それにしても、結構気が強かったり国夫を押し倒したり、とノリ夫にガッツがあるのは大変良いのですが、このブチ切れよう、ブッ壊れようは凄いものがありますにゃー。何だか門地かおりの芸風を彷彿とさせるよーな……。
7月号から連載開始。
[ ケイトに体当たりされ、頭を強打したウィル。次に意識を取り戻した時、彼はまったくの別人で……。 ]
カラー付き。
二重人格設定の場合、一人の人物の中に大違いな二つの性格、というのがまあお約束な訳ですが、ウィルとクロスもそれに従って、たいそうギャップのある性格となっております。いやー、ホント野獣のようでステキです>クロス君
作者コメントによれば、次号でカップリングが判るとのこと。今のところ色気皆無な展開で来ているので、誰と誰がくっついて……ってのはあまりピンとこないのですが、ありそうなのはガイ×ウィルあたりでしょうか。希望をいうなら、アダルトチームでガイ×メルかな。や、アダルトといえば、ケイト父×メルというのも有りですけども。
[ 自分の手の中で射精してみせたカイヤをどうしても思い出してしまう洸だったが……。 ]
侑仁には絡まれカイヤには翻弄され、まったくもって洸にはご苦労様なことです。友達作れよー。
わざわざ洸を見にシャツを引っかけただけの姿で階下に降りてきた彼女もなかなかイイ玉かと。次回、洸がどう出るかが見物です。
[ 安河内は新人研修会でタメ口をきいてきた新入社員・柴咲の面倒をみることを命じられるが……。 ]
リーマン系。年下攻。
う、ううううーん。安河内が柴咲のどのあたりを好きになったのかが今ひとつ判りませんでした。
いきなりのあんた呼ばわりがまずマイナス1で、その後の馴れ馴れしい口調といい、しかもかつて自分が会社に提案して却下された事項をたった一本の電話で通してしまうような立場にいることといい、相手に好感情を抱くどころか、むしろ最初の悪感情が強化される一方なんですが。ちょっと、腕の掴み方一つでチャラにはできない感じですねー。(気が利く様子は、大抵くだけすぎな態度にコーティングされているのであまりプラスには転化されないざんす)
あと、絵はさすがにラフすぎなんじゃないでしょうか。
[ 社員旅行で温泉地にやってきた一行だったが……。 ]
宴会でわざと股間に酒をこぼす課長に、早く吸わなきゃと、阿吽の呼吸でそこに顔を近づける原田を見て、原田君って、かわいい顔して結構オヤジ……?などと思ってしまいました。そして、熊谷が江本医師に語った言葉についホロリとしてしまったワタクシ。後ろで熊谷が鼻クソをほじっていたなんて。キー。もー、手もなくやられてます。
[ 難解な暗号に頭を悩ませる横取り屋のタキとゴウ。そんな時、ゴウの元相棒・ケイが現れる。ケイが仕事を手伝うことを承諾するタキだったが……。 ]
カラー付き。
表情には出さないものの、ゴウの元相棒でおそらくは恋人でもあったろうケイの出現に揺れるタキ。ちらりと本心を明かしてくれますが、うーむ、ゴウのことを好きには好きなのね。単純な恋心というより、相棒としての信頼や安心感なんかもコミだから、すぐに、身も心も一つに……という方向に転がっていかないのかな。「女みたい」になんて意識しないで、とりあえず互いに気持ちよくなることだけ考えればいいような気もしますが、これは自分一人でするコトじゃないからねえ……。しかしてやはりオアズケを食ってしまうゴウなのでした。哀れ。
8月号から連載開始。
[ 父王や兄達に邪険にされながら王宮で暮らす妾腹の皇子・聖天。しかし、父が連れ帰った若く美しい異民族の族長を見た時から、聖天の中で何かが変わりはじめる……。 ]
妾腹の皇子×一族を殺された族長。
力作。
異民族の利火羅の美しさ、尊大な父王の横暴ぶりなどがよく描き込まれた、迫力のある作品になっています。ただ、少々揚げ足取り的に考えると、利火羅は一族を滅ぼした王の性奴隷に成り下がるくらいなら、誇りを持って自害する道を選ぶタイプなんじゃないでしょうか。逃げ散らばった民を集めてもう一度一族の復興を目指すとか、利火羅が死なない理由を作っておいてほしかったところ。それと聖天が皇子の位置にとどまっていられる理由もほしかったかも。
まあそれはおいておいても、完成度が高い話だと思います。デビュー作から読んでいる身としては勝手に感慨深くなってしまいますわん。
で、聖天が、閨で利火羅の上に君臨する父王を目の当たりにする場面や、続いて怒りと嫉妬を燃え立たせる場面を見て思ったのですが、やっぱりこの作者はかなりJUNE的なものをお持ちなんじゃないでしょうか。JUNEテイストを感じさせてくれる漫画は結構貴重なので、ちょっとこっち方面を突き詰めてみて欲しい気もしますが、9月号から始まる連載ではどんなお話を読ませてくれるのでしょうか。
[ デザイナー志望の藤波はるかは、「エビリティ」こと、デザイン事務所Yebisu Graphicsのバイト募集に受かるが……。 ]
カラー付き。
原作:岩本薫。
ボス×バイト。
美形キャラがゴロゴロしていて人物の名前と関係を覚えるのが大変です。
独断専行のボスは格好いいし、根性のあるはるかもイイと思うんですが、ラストはちょっと首を傾げてしまいました。はるかに自信を持たせるためにカラダで納得させるのは何か違うと思うんですがのう。仕事と愛情は別モンじゃないんすか?
次回は8月号掲載予定。
最近のマガビーは、企画的な面では新しい試みがあったりして頑張っていると思います。つー訳で、肝心の漫画の方もひとつ宜しく。