[ 長距離トラックの運転手・タツは仕事の途中で一人の少年を拾うが、これがとんだ厄介者で……。 ]
巻頭カラー。
トラッカー×ワケ有り少年。
うーん、トラックがどこをどう走っていたのか、いまいち状況がよく判らんかったです。タツはなんだかんだいって少年の相手をしていろいろな表情を見せてくれましたが、ファミレスで少年の先輩に険しい顔を向けていた時が一番男っぽかったかも。
正直、フラフラしがちな受け少年にはあまり萌え心をそそられなかったのですが、不器用そうなタッちゃんには、このくらい自分に素直な相手の方がいいのかもしれませんな。
[ 花菱財閥の一人息子・堅吾のオモチャである自分に苦しむ野々村忍は、転校生の安岡と親しくなり、つかの間の開放感を楽しむが……。 ]
カラー付き。
7月号掲載『壊れかけのオモチャ』続編。
高校生ものでシリアスタッチ。
微妙にボタンが掛け違ったままの堅吾と忍。このすれ違いぶりがポイントな訳ですが、周囲からは、忍は「花菱君の大事な可愛い宝物」と思われてるのか……。それって、何というか本人達より(少なくとも忍よりは)第三者の方がよほど正確に二人の関係を認識しているということなんでわ。
ところで、忍って堅吾より年上なんですね。含みを持たせた「先輩」という堅吾の台詞を読んだ時、パターンとは重々承知ながらついついときめいてしまいましたわー。ハッハッハ。
[ 母親のホスト遊びに頭を痛めるカタブツ銀行員の小山田二朗だったが……。 ]
銀行員×ホスト。
う、うーん? それこそヤマもオチもなく中途半端に終わってしまったような。
正直が二朗に好意的になるのは判らないでもないけど、肝心の二朗が正直と一緒に暮らしたいと思う理由が全然判りませんでした。あれではただの色ボケですがな。
[ 五年前、甲子園の夏。窪田は親友で野球部エースの塚本から聞きそびれた言葉があったが……。 ]
カラー付き。
再会もの。
野球を失おうとしている塚本の内心の葛藤を推測させるような台詞が印象的です。ただ同じフレーズが時をおいて二度出てくるので、表現を変えるか、ただ一度の決め台詞として使った方が、よりインパクトが増すのではないでしょうか。
それと、塚本が再度野球に関わることで得た心境の変化をもうちょっと詳しく描いてほしかったかなー。
[ 事故で記憶を失ってしまった南仙市朗の世話をすることになったワタルだったが……。 ]
最近とみにワタルが能動的になってきているような気がするのですが。仕切屋ですのう。
そしてめくるめく愛の三重奏。ぎゃわー。会話しまくるセックスの見本のようなHシーンでした。事情が判ってエロも堪能できて一粒で二度おいしいっつーか、単にうるさいっつーか……。
[ 小説家・青澤由紀央はファンの大学生を裸で縛り上げたまま、部屋を空けるが……。 ]
小説家×大学生。
ううむ。端的に言ってしまうと、作家先生の完全妄想ストーリーで、我に返ると結構こっぱずかしいものがあるんですが、あー、展開が二転三転して飽きないのと、なかなか想像力を刺激してくれるので、楽しく読めました。うはは。
……で、実際のところ小説家と大学生の間には何もないんスカ? この根性無しめ〜。
[ 大和・行衛・泰は幼馴染み三人組だったが、行衛と泰はカラダの関係を持ってしまう。更にそれを大和に知られてしまい……。 ]
カラー付き。
7月号掲載『負けてたまるかっ』続編。
高校生もの。3P。
大和狙いだったはずが、何故か大和と行衛の二人から攻められてる泰――って、本人がとってもよさそうだから、それはそれでいいんですかね。幼馴染みものは数あれど、三人が三人とも揃ってオトナのクラスに進級してしまうのは結構珍しいかも。
とっこっろっでー、行衛君、前作では、大和相手だったら目隠しして即挿入したい、みたいなこと言ってましたが、そっちの方の展開はないのかしら。ドキドキ。(←バカ)
11月にコミックス発売予定。
[ 保健医にラブラブの本田だったが、気持ちが通じ合った後もなかなかその先に進めなくて……。 ]
9月号掲載『ぼくの倖せ。』続編。ショートショート。
オヤジ受け。
二度目の恋に戸惑う四十路の強面オヤジも、実の娘相手ではただの父親。素に戻って「若いモン同士で間違いがあったら困んだろ」とのたまう姿が可笑しいです。本田はアンタにメロメロだっての。
しかしなー、娘の立場としては、やもめな父親の再度の春はともかく、受け声は聞きたくないものですな……。
[ 失恋したての斉藤志津馬は、隠れゲイだったというサラリーマンの広瀬定一と意気投合し、彼を自分の部屋に連れ帰るが……。 ]
第13回麗人フレッシュ漫画大賞努力賞受賞作。
うーぬぬぬ。絵とか雰囲気とかは悪くないと思うのですが、全体的にリミックスしすぎというか、時間軸が微妙に前後にブレながら話が進むので、一読しただけでは時間の流れがよく掴めませんでした。
とりあえず、モノローグは最小限に、かつ回想と進行中の場面の区別をはっきりさせてほしいかな。あと、シズはともかく、一さんの心情のもう少し詳しい解説プリーズ。
ジャングル化した部屋でCDを聴く場面なんかは、とてもいい感じで、好きなシーンなんですが。
次回作に期待。
努力賞を取っただけの時点ではまだ「先生」はつかないのですな。(そりゃそうか)