偶数月は、定点観測している3誌の発売が重なるのでなかなか大変であります。月刊のマガビーはともかく、隔月刊のゴールドと麗人がバラけてくれるとラクなんだけどな。おまけに今月は季刊のルチルも出るはずだし。まあ、読むものが多いのは嬉しいので、今日は早速マガビーを買いに書店に行きました。本来なら7日発売なのですが、そこは地方の悲しさ、店頭に並ぶのが首都圏より1日に遅れるのですね。なので、8日の今日本屋さんに行ったのですが。……ありませんでした。
土日にかかったせいなのか、それとも三連休のせいなのか、目的のものは影も形もなく。
悔しいので、Dear+とCIELと近代麻雀オリジナルを買って帰りましたが。ちーくそ〜〜。更に悔しいことに、家で中を見てみたら、うかつにも近代麻雀オリジナルはダブリ買いでした……。9月号を買い損なったからといって10月号を2冊もいらんちゅーの。とりあえず、明日また本屋に行くことにしましょう。あう。
[ 恋愛の秋〜と相変わらずの敦をかわしつつも、力の差がなくなってきていることに気づく雅美だったが……。 ]
巻頭カラー。
連載再開ということで各キャラの顔見せを兼ねた乱痴気パーティーの巻。晃司−由里ラインを固めにかかっているし、透×まさみよりも晃司×敦よりも一番早く成就するのは、もしかしたら敦×雅美かもしれん……。
[ 天雪が鹿島晴臣となって半月がたったが……。 ]
素朴な疑問なんだけど、有り体にいって金で買われてきた人間にしては、天雪こと晴臣の態度ってデカすぎやしないか……? というか、その前にまず周囲の人間が素性の知れない晴臣のことを信頼しすぎてる気がする。「逃げたら天雷に危害を加える」的脅しも特にしてないみたいだしなー。それとも今は試用期間中なんだろうか。
[ 元カノジョからの3対3の合コンの誘いを承諾した永井だったが……。 ]
7月号の続き。
手間がかかる後輩・斉藤の世話を焼きつつ告白できない苦しい胸のうち。しかしひょんなことで知り合った本田も何故か気にかかり、複雑な永井の恋愛模様……。というより、和んだり焦ったり押し倒されたりで乱気流続きの永井の恋愛事情、というべきか。ないがしろにされやすい女性キャラ・永井の元カノ涼子の心情までフォローしてあるあたり、作者の芸が細かい。続きは1月号。
[ 高校を卒業した五百川は倉橋のもとに下宿していたが、倉橋のイタズラはとどまるところをしらなくて……。 ]
気持ちは同じでも性的な習熟度が一致しているかどうかはまた別の話で。でも五百川はまた倉橋に泣かされたとしても、他の誰かから意見されたら倉橋をかばうんだろうな〜。それはそれで末期症状という気もしないでもない。ところで、第三者の気配もないし五百川がご飯の支度もしてるし、あれは下宿というよりは同棲に近いんじゃ……。
[ 入院中の艶夜の元に大学時代の友人カシアスが現れ、渡米するよう誘う。タイミング悪く萩原はその会話を聞いてしまい……。 ]
艶夜&萩原シリーズ。
誰か、この堂々巡りおじさんを崖から突き落として下さい――と言いたくなるような萩原の思考過程にかなり滅入り気味。その鬱陶しさといったら真夏の満員電車のようです。それと、この作者のタイトルの付け方というのは、ダイレクト過ぎというか、却って訳判らんというか……。余韻プリーズ。
[ サーフボードメーカーからプロへ誘われる法隆。一方、正院には冬休み中にフランスでのバイト話が舞い込んで……。 ]
形而上なぼくら 6。
まだ絵が硬いかな。フランス行きの話を蹴って一緒にハワイに行こうと正院に言う法隆。やはりこれは法隆が折れるべきでしょうなあ。でも互いにやりたいことがはっきりしているなら、片方にだけ目標があるというパターンよりはこじれなくて済むんじゃないかな。しかし、「暮らしていくための毎日」と海は確かに遠いけど、「プロとして関わる海」と「純粋に楽しむだけの海」もまたかなりの隔たりがあると思うぞー。
[ おつき合いしている福岡と天野。学校内でエッチをしかけてくる天野を拒んでから、二人の間がギクシャクし始めて……。 ]
8月号掲載『クロスヴォイス』の続編。
うーん、ページ数が増えたせいか、なまじサッカー部マネージャーだとかクラスメイトとか第三者が絡んでくるせいか、前作よりかなり間延び感があるような。モノローグストーリーにするか、エピソードをきっちり詰めるかどちらかにした方がいいのではないだろうか。あと、無意味にキャラの表情が省略されている(前髪で片目が隠れていたり)のも薄味に拍車をかけているかも。
[ 自称都一の遊び人・高順は悪友の利敬にそそのかされ、弟子の天良にちょっかいを出すが……。 ]
ミイラ取りがミイラに……な話。
中華ものといっている割には、キス、セオリー、ベッドなどの英単語が出てくるのが違和感。「お手付き済み」「ツブシがきかなくなるしな」も言葉あるいは用法としてかなり妙。香袋は小道具として別の効果を持っているのかと思ったけど、「初めての贈り物」以外の何物でもなかったのね……。
[ 響カイトが目覚めた時、何故か隣には見知らぬ裸の男が。実はカイトが記憶を失ってから三年の月日が流れていたのだった……。 ]
カラー付き(2C)。
記憶喪失もの。
間に“消えてしまった男・カズ”を抱えた二人の思いが交錯するシーンはなかなかの迫力。たーだー、濡れ場が大味すぎてちっとも色っぽくないのは何としたものか。かなり勿体ないと思うです。冒頭で上総が響に「カズ」と呼びかける場面があった方が話が判りやすいかも。
以前に掲載された話の続編が多かった。で、余談。『純情的。』に出てきた四人部屋の梅寮だけど、何故に布団? いくら雑魚寝とはいえ、四人分の布団スペース+布団の収納スペース+机を置くスペース(卓袱台出してくる訳じゃないだろーな)で、一部屋につき結構な面積が要求されると思うんだが。以前、三人部屋の女子寮にお邪魔したことがあるけど、当然三段ベッドで部屋自体もどえらく狭かったよ……。
[ 極貧生活に耐えつつ役者を目指す一條は、ある日行き倒れていた少年を助ける。樋口と名乗る少年は一條の元に居着いてしまい……。 ]
巻頭カラー。
相変わらずの歌うようなテンポのいい台詞回しと、時々見せる切ない表情で読者を引きつける――が、今回はいまひとつキレが悪いような。一條と樋口が惹かれあうだろうというのは容易に予測がつくのだけど、樋口がどのあたりで一條に好意を持ったのかが判らない。後半の切なさ大爆発のためには、ちと助走が足りなかったという感じ。
[ フリーターの羽柴平太はある日かかってきたイタズラ電話がきっかけで、すっかりその相手とのテレホンsexに夢中。今日も彼からの電話を待つが……。 ]
鰻になったりプレーリードッグになったりコブラになったりする平太がお茶目(笑) しかし、まるで見ているかのように平太を煽るためには、薫も相当独学を必要としたのではないだろうか。薫くん、君の部屋にも大きな鏡がありはしないか?
[ 南は男とキスしている現場を、同僚で昇進をかけたライバルでもある姫嶋に見られてしまうが……。 ]
リーマンもの。
24頁と、この雑誌の中ではページ数は少ないものの、読ませ度ではピカイチ。流行の絵柄ではないがじっくり会話が楽しめる、そんな系統の漫画家がついにボーイズラブにも登場してきたかと思えば喜ばしい限り。崩れ落ちそうな姫嶋を抱えて必死こいて足で椅子を引き寄せている南の表情が好きですわー。
[ DJの深水正春は、弱冠24歳にして麻川賞作家となった狩野忍と仕事で知り合うが……。 ]
カラー付き。
漫画は小説よりも視点の移動には融通がきくものだけど、この話は途中で主格が深水からきっぱり狩野に移っている箇所があるのが気になった。狩野が深水の過去を知る場面はうまく処理してほしかったなー。それと結局、狩野は深水に謝罪の「言葉」は述べていないのでは……。まあ、はっきり態度で示してはいるけど(狩野の土下座)、一瞬、台詞入れ忘れかと思ってしまった。
[ 金持ちのお坊ちゃん友彰は世話係の大沢に我が儘を言いたい放題の毎日。だがクラスメイトの一言から大沢を意識するようになってしまい……。 ]
カラー付き。
一応、下克上ものか? 大沢の目が笑ってなくて結構怖い。友彰に愛が芽生えた後で良かったですな。で、空中浮遊タオルというのはやはりアレですか、ナニかに引っかかってて手を離しても落下しないという……。(下品失礼)
[ 弓道部部長の大滝はやる気のない顧問とたるみきった部員達を引っ張るべく孤軍奮闘中。だが、実力はあるが幽霊部員の葉山の方が部員達には頼りにされていて……。 ]
カラー付き。
高校生で部活もの。
葉山の、人を和ませるほんわか加減と真剣な表情になった時のギャップがグー。というか普段のアレは、本心を大滝に悟られまいと多分に演技が入っていたんだろうなあ。そんな葉山になら、一本気な大滝も安心て任せられそう。駅で練習試合をサボって女の子と出かけようとしているところを、大滝に見られてしまうという大失敗も大目にみてあげよう。
「掲載作品本数で勝負」という雑誌も多いけど、麗人は「各作品のページ数で勝負」ってタイプかな。それはそれで冒険だと思うけど頑張ってほしいものです。