(以下は2003.11.02に書いたものです)
[ 駆け出し声優の上智渉は、新番組主役のオーディショを受けることになるが……。 ]
巻頭カラー。
声優業界もの。
うーむ、この作者といえば春抱きやホストものなど、強烈なシリーズのイメージが強いので、上智君のような純朴そうな青年が主人公やってると、何だか妙な気分になりますなー。
[ 両親を亡くし、兄と共に裕福な遠縁に引き取られた陵だったが……。 ]
カラー付き。
名家である親戚に引き取られた身寄りのない兄弟、居場所と引き換えに身体を要求されて……という今では古典的なストーリー。これに芸事など才能の有り無しが絡んでくると伝統のお耽美パターンとなる訳ですが、そこまでコテコテ路線を踏襲するようではないですね。
これまで割とライトでエッチな短編が多かった作者が、愛憎渦巻くこの手の物語をどう描くかが見所か。
[ 王子一行を襲った賊が捕らえられ尋問が始まる。一方親衛隊に入ることになったジークは、これまでのように王子と接することができなくなることを実感するが……。 ]
03年4月号掲載『密やかな闇』続編。
ジーク、騎士になるの巻。
普段、感情が表にでないから判らないけど、なかなか無茶なことしますな>ジーク
いつの間にかでっかい国際陰謀劇が始まっていたようで、ちょっと戸惑ってしまいました。や、始まっていたのは第1話のアラン国国王暗殺未遂からなんでしょうが、こう展開してくるとは思ってなかったので。
とりあえず、この世界の各国の位置と力関係が知りたいところ。状況が判らぬままに物語が展開しているようで、読んでいて雲の上を歩くが如き、何ともいえない足もとの心許なさを感じてしまうのです。
[ 逃げた放火犯を追って料亭に踏み込んだトラと馬掘が見たものは……。 ]
カラー付き。
あーれー、トラと馬掘っていつの間にこんなラブラブな仲になってしまったワケー? というより、勤務中は職務に精励したまえよ、君ら。張り込み中に何やっとんのよ。
いよいよ相楽管理官の暗い過去なども出てきて、本筋はそっちに持っていかれそうな雰囲気。
そうそう監察医の会津さん、御手洗に視姦されなくても、一部の眼鏡好きにはちゃんとチェック入れられてるから安心したまへ。
[ 天使と人間の間に生まれた翼は、天使になるためにキューピッドとしての仕事に頑張るのだったが……。 ]
風俗店オーナー×キューピッド(高校生)。
なーんかとってもご都合主義のような気がするのですが、“全部 矢と赤い糸の所為なんだから”いいのでしょーか。ははは。結果的に、最強Aランクのはずが、最弱ターゲットになってしまいましたな。
それにしてもオーナー、女性は事務所の机に押し倒していたくせに、何で翼の場合は、奥のベッドルームに連れ込んだのですかー? この差はいったい? (聞くまでもないか……)
(以下は2003.09.04に書いたものです)
シリーズ第2話目。
テンポ良く話が展開してゆくので、読んでいてストレスがなく実に爽快です。これでいつも予告通りに掲載されてればなー(*1)。
グロリアはセナの実母っぽい雰囲気があるのですが、実のところどうなんでしょうか。この作者の女性キャラはガッツがあってお人形さんじゃないのが好きですわ〜。
高校生もの。1月号掲載『隣人はアイすればいいのか』続編。
お約束ながら、委員長のカラ回り&動揺っぷりが大変に愉快……いやいや、大変にかわいい……いやいやいや。そして無理にコトを進めない尾野原の余裕っぷりがまた宜しい感じです。委員長に知恵熱を出させないように二人でゆっくり進展していって下され。
今回のキメ台詞大賞。
「これからは知春に誓った通り俺の性欲は全て知春の中に注ぐ事にするから」
いっそのこと font-size: 200%; color:red; ぐらいの指定を入れてやりたい程のあっぱれな宣言ですが、ま、が、頑張ってくれたまえ、知春君。
それにしても、受け子ちゃんがどんどん攫われまくり触られまくりのお姫サマと化してゆきますな。それはそれで一つの方向性というものでしょうが、思えば随分遠くにきたような。今後この道を更に邁進してゆくのでしょーか……。
未来の記憶シリーズで夏祭り特集。
だからさー、健人ってばどーして「家庭を持つのはあきらめた」なんて言い方をするかなー。このバカチンが。だいたいにして(未来の)妻子より瑛といることを選んだのは、健人自身でしょ。誰に頼まれた訳でも強要された訳でもないでしょ。だったら瑛を責めるような口調で言うのはお門違いってもんでしょ。判ってんの?
……と、どうもこの漫画を読むと説教ババァになってしまうざますよ。やっぱり瑛は、健人とは縁を切った方がいいんじゃ……。
それでもあそこで笑みを交わせるのがオトナのつきあってもんでしょうかねえ。
カラー付き。
02年7月号の続き。
前回の直後から話が始まったのでちょっと驚きました。三人の関係もツメに入っているし、いよいよ完結編と思っていいのでしょうかね。
私生活が絶賛乱高下中でも職場では笑顔を絶やさず、打ち上げではスポットライトを浴び、嫌な上司の弱みを嗅ぎつければ目を輝かす永井。永井と本田の関係を胸の奥に飲み込んで、素知らぬ顔で二人の間に存在しつづけた斉藤。相手を追いつめて追いつめた挙げ句、特大の殺し文句を吐いてしまえる本田。と、それぞれの底力を見たような気がしました。
斉藤が踏み込みすぎなかったら、とりあえず今回の告白は無かったかもしれないけど、いずれやっぱり永井は本田とのことを斉藤に話していたんでしょうなあ。つい手を差し出してしまう相手と、並んで歩きたい相手とが一致するとは限らないものとはいえ、斉藤君も切ないねえ。
ところで、漢字は違えどまったく同様の聞き間違いをして赤っ恥をかいたことがある私としては、とても谷町さんが他人とは思えません……。
嘉川の真の依頼は、まー金持ちの道楽というか、噴飯ものなんだけど、佐治と竹内の本気バトルは見応えがあってなかなか美味しゅうございました。
何作か掲載されたこのシリーズ、正直言って、印象深いストーリーだったとか、際だったキャラクター造形だったとかいう感じはしなかったのですが(スマン)、普通っぽいところがそれはそれで結構好きでした。