ようやく夏コミボケから立ち直ってきました。
「Three Wolves Mountain」直野儚羅 ビブロス スーパービーボーイコミックス ISBN4-8352-1484-6 C9979 \571E
[ 墓守の雪加夜は夜の巡回中、怪しい一人と一匹に遭遇する。親元を追い出された人狼兄弟だと言う彼らを、不審に思いながら自分の店に置いてやる雪だったが……。連作集。表題作他3編収録。 ]
雑誌発表時の感想→Three Wolves Mountain、月光の森、Baby,You are my home、暗黒物質前編、後編
墓守とか人狼とか、基本設定は相変わらず風変わりだけど、展開は普通の話だなーと思っていたら、最後があっと驚くリバーシブル仕様でした。
クールでニヒルな仮面をかぶりつつ、芯から冷淡にはなれない雪が、同性だとか種族のことだとか躊躇う間もなく、恋に浮かされたオオカミ君に襲い受けされて、挙げ句の果てにリバ関係にまで持ち込まれてしまうのを見ると「ひさしを貸して母屋を取られる」という諺が脳裡をかすめてゆきまする。ま、まぁちゃんと二人の気持ちも通じ合ってるし、少年もイイ感じに育ってきてはいるのですが。
何だかんだいって恋愛的な面に関しては、次狼主導のカップルってことになるんですかね。それにしても、もじもじしていて一見大人しそうながら、実際は殆ど自分を譲らない、かなーり欲望に忠実な次狼ってのは、俺様系以外でこんなに積極的な受ってあまりいないタイプかも。ちょいとキツめのお仕置きプレイなんぞしたら大層楽しいことになりそうな気がするんですが、雪にそこまでの甲斐性を求めるのが無理ってもんでしょうか。こりゃあやっぱり次狼に乗っかられちゃうのも仕方ないことかもしれませんなー。
ページがきゅうきゅうなので、書き下ろしが少なかったのが残念……と贅沢をいってみたり。