[ 上京中の政と会えずに拗ねる佳は、関東昇鳳会橘組組長の息子・橘樹と知り合うが……。 ]
巻頭カラー。
短期集中連載。
圭&蘭丸も軽く顔出しはしているものの、橘組ご令嬢と政との見合い話も出てきたりして、政×佳の成り行きがメインになりそう。
橘家もいろいろ事情がありそうですが、「樹→中谷×るり子」なのか、はたまた「るり子→中谷×樹」なのかはさておき、とりあえず佳は、その悋気をどうにかしなさい、という感じでございます。
[ 社長秘書というのは表向きで、実はやり手社長・竜崎の契約愛人をしている相原透。待遇に不満はないけれど、心までは満たされなくて……。 ]
(一応)リーマンもの。
竜崎も含め、肌を重ねる相手には事欠かないが、恋愛できるような相手とは巡り会えず、また過去に片想いが通じたこともない相原の孤独感は伝わってこなくもないけど、しかし、社長室でのHは当然、しかもコトが終わった後の相原の面倒は同僚秘書(♂)がみてやっているという、あまりのオープンさに、こちらも頭の蓋が開いてハトが飛び出していきそうです。スゴイ会社だな、オイ。
絵は相変わらず流麗、ただ時々童顔になっている箇所あり。
で、この後の話はb-BOY Zips32、JUNK!BOY なつやすみ号に載っているとか。
[ 岩城は強く共感した小説が映画化予定で、その主役の打診が自分に来ていると知り、夢中で承諾する。一方、アジア進出が決まっていた香藤は、そんな岩城の様子を見て原作小説に興味を示す。その小説とは――。 ]
カラー付き。 春を抱いていた・22。
「冬の蝉」原作本の装丁は新潮文庫とみた。
――というのはさておき、小説化された秋月景一郎と草加十馬の物語が、回り回って彼らの生まれ変わりである岩城&香藤の演ずるところとなるかも!?とはまた、なかなか読者を踊らせる展開でありますのう。……が、クドイ話運びだなァという気が正直しなくもなく。元からそういう構想があったなら、この連載の後に「作中映画を誌上公開!」とでもして『冬の蝉』を載せてくれた方がすっきりしてたかも。ただそれじゃあ、どうして香藤があれほど草加役に固執するのか、読んでる方には納得できないんだろうしなー。まあ、まずはオーディションで香藤が北島マヤぱりの演技を見せてくれることを楽しみに、次回を待つといたしましょう。
[ 志木恭介は代理家庭教師として渋沢要人の家に泊まった際に寝込みを襲われてしまう。しかし、要人の自分への想いの深さを知って、次第に要人に惹かれてゆくが……。 ]
『ごめんネ、先生』(2月号・4月号掲載)続編。高校生×元カテキョの大学生。
一途な要人のある種“毒気”に当てられて要人と付き合いだした(ように見える)志木ですが、要人への好意を意識するごとに、かつて要人に強姦されたことすら、気持ちの中でどんどん許してゆく様が何ともかんとも。いくら好きでもやっていいことと悪いことがあると思うのですがねえ。おまけに、志木ってば、もしかしてかなり鈍い……?(あるいはナルシストの気があるのか?)
うーんうーん、今回挙動がおとなしいせいもあり、確かにとても要人がいいヤツに見えて、志木が好きになるのも判らないではないですが、前回を思い出すと……ねえ。この話は、ある恋愛風景を丁寧に描いた漫画なのか、「好き」という呪文一つですべてがチャラになってしまう押し倒し漫画と同種なのか、私にはちょっと判断がつきかねる感じです。
[ 墓守の雪加夜のもとに人狼兄弟の月原太狼と次狼が住み着いてから半年。加夜にあまりかまってもらえず、いじける次狼は加夜の兄・加威の亡霊を見るが……。 ]
カラー付き。
2月号の続編。墓守×人狼少年。
前回も思ったけど、微妙にファンタジック。今更この作者の漫画に、人狼が、とか幽霊が、とか言わないけど、火葬率90%を越える現代日本で、墓守がいたり墓泥棒がいたりするのって、いったいどこの墓地なんだろう……。日本に似た別世界なのかしらん。
今回はお子サマ大爆発って感じでしたが、すれ違ったまま固着してしまった関係を変えるには、前後を考えないお子さまパワーぐらいがちょうどいいのかも。
しかし個人的に言うと、加夜の自己満足台詞も相当に鬱陶しいものがありましたが、次狼のかまってちゃんぶりもかーなーりー鬱陶しいので、あまり爽快感は得られなかったのでした。とほほ。
[ 野球部員の佐伯達と加古雅美は佐伯から告白して付き合いだした仲。プロを目指す佐伯だったが、実際にスカウトの声がかかったのは加古の方で……。 ]
野球絡みの青春もの。
えらくサクサクと話が進んで、ちとダイジェスト風。大学野球で活躍したものの結局ドラフト指名はされず、加古に会えないと言う佐伯と、そんな佐伯を待てないかもしれないと言う加古のその後は大いに気になるので、二人の関係を後半でじっくり描くための前半スピード進行と思いたいところ。
[ 男娼のアヤはクリスと名乗る流れ者の男と出会うが……。 ]
カラー付き。
殺し屋×売り専少年。
暗い過去を背負った男と、組織に支配され自由を失ってしまった少年。二人の出会いは何をもたらすのか――?って感じで、まずはアヤとクリスが親しくなるところまで。この後どう物語が始まるのかに期待。
読者プレゼント欄に「このCD-ROMのイラストをコピーしたり、インターネットオークションで転売することを固く禁じます。」との注意書きが。時代ですかねー。
暑さ負けでボケボケ中。7月中の更新にシッパーイ。……ああ、すみません。
[ 生徒会長の黒巴織人に強く請われて副会長に就任した藤緒隆也。横柄で強引な織人のペースに乗せられっぱなしの隆也だが……。 ]
巻頭カラー。
年下攻め。生徒会長×副会長。
『君主サマの恋は勝手!』(01年4月号・5月号・6月号)続編。
相変わらず意思の疎通がはかばかしくないカップル(……なんだろう、一応)でございますのう。好きな子ほどいじめてしまうなんて、織人も大人物そうに見えて存外子供というか、まあ高校一年じゃそんなものかもしれませんが、対する隆也はこれはもう咄嗟に頭が回るタイプではないので、とにかく隆也と織人が顔を合わせると無闇に対立するばかりでうるさくて仕方ありません。
しかし、どう割り引いてみても、生徒会室にいるよりはバイト中の方が、そして織人といるよりは友人の侠吾と話している時の方が、隆也は自然体だしイキイキしているように見える……ってのはやっぱり問題じゃーないのかね?織人君。
[ 享二に近づくカオルに苛立つ優だが……。 ]
6月号の続き。
うーん、割とすんなりくっついてしまったよーな。とはいっても、気持ちはもうとっくに出来上がっていて、ただ身体のほうだけがいろんな邪魔が入って今まで結ばれていなかったという二人だから、何事もなければこんなものなのかな。
カオルの言う優の過去の行いが本当なら、享二に告ってきては自分からフッてゆく女のコ達の気持ちは、優のポジションに対する嫉妬が半分、優の視線の怖さが半分ってところなのでは……。享二が優のダークサイドを知ってるのか否かは謎だけど、最初から享二の意識が優に向いていたことは、優のためにも周囲のためにも良かったことなのかも。
[ 新聞部の先輩・南条とすっかり親しくなった佐田。ある日取材帰りの南条が盗撮犯と間違えられてしまう。濡れ衣をはらすため、奮闘する佐田だが……。 ]
カラー付き。
2月号・3月号の続編。
個人的な好みとして、絵柄的にもショタ風味なキャラクター的にも萌えは発動しないのですが、話そのものは大変楽しく読了いたしました。
事前には、いかにも硬派そうな南条先輩が佐田にハァハァしてる図なんて想像つかーん、と思っていたのですが、読んでみたらば結構納得というか、案外すんなりいけました。つか、あの欲望に忠実な佐田君悩殺ショットの数々を見せられてはねえ。やっぱし南条先輩も男の子だったというところでしょうか。あんなもの、駅員だの父親だのに見られて、内心さぞトホホな心境に陥ったであろう南条先輩の居たたまれなさを思うと、つい……わ、笑いがー。
[ 圭輔は友達のアキからセックスしようと言われて以来、ずっとアキを避け続けていたが……。 ]
中学生の初めてのHもの。
うーぬ。常態でもそこはかとなくHくささを感じさせる表情は魅力的だろうとは思うけど、もうちっと身体の方も頑張って下さい。ちょっと頭でっかち。
それとラストのコマは余計じゃないかと。24頁でメインは弟の恋愛なんだから、兄については触れる必要はないと思うんですが。設定が必要以上にはみ出してきてる気がしました。
[ 飛島から、彼の知り合いらしき人物に「友達」と紹介されたことに何故かショックを受ける真野だったが……。 ]
うーん、ここにきて話の焦点がややボケた印象が。兄とその彼氏の恋の末路がトラウマとなって真野の気持ちを正面から受け止められない飛島、で、そこから話が飛島サイドに飛んで、実は兄が恋人を捨てたのではなくその逆だった……と誤解が解けたのはいいけれど(本当はあっさりすぎてここもちと物足りんのですが)、それで飛島内部でだけ問題が解決されてしまって、真野との関係にそれがいまいち明確に反映されていないのが、話の高揚感に欠ける原因ではないかと。やっぱりここまで読んできたら、ベタだろうが、解り合う二人の姿を見て、ああ良かったねハッピーエンドだね、と確認したいじゃないですか。そこがクリアにされず、もにゃもにゃしたまま終わってしまったのがちっと残念でした。
[ 詢之介のことを疑いきれないカイ。そんな折、ガードナーファミリーのボス、フレッドが来日するが……。 ]
今回もまったり進行。話のスジを見失ってしまいそうです。
あと、カシアスの様子を見てると、艶夜&萩原シリーズと裏でリンクしているような気がするのですが、朧な記憶ではいまいちハッキリしないのがもどかしく。『君を抱締める両腕』のあたりかなあ。
[ 守に迫る優の言葉に疎外感を味わう志乃。テストの点数でも優に負けてしまい、居場所の無さを感じた志乃は発作的に教室を飛び出してしまうが……。 ]
ほっほー、綺麗にまとまりましたねー。連載当初はコテコテの学園ものでいくのかと思いましたが、今回守と志乃が一度は飛び出してきた学園に戻ってくる場面は、短い冒険譚のラストシーンのようでもあり、なかなかに切ない気分にさせてくれます。
志乃と守がくっつくかどうかという点では最初から結末が判っている話でしたが、いろいろと楽しいお話でございましたよー。
[ 横取り屋ゴウ&タキの今回の仕事は、マヌエラというバーに隠されているコカインを見つけだすことだが……。 ]
カラー付き。
4回目の登場。
物語に南極の氷山流出というニュースをうまく絡めるあたり、さすがはベテランという感じです。展開も小道具の使い方も滑らかでバッチグー。依頼人である、声がデカイ彼もいい味だしてます。
ところで、さまよえる氷山に乗っている南極のペンギン=ゴウのアタックに揺れるタキ、北極の白クマ=ゴウ、というつもりで読んでいたのですが、ラストで健気なペンギンにゴウが、愛想のない白クマにタキがたとえられるくだりがあって、あららららとなってしまいました。そういえば先に相棒に心を動かしたのはゴウの方で、そもそもゴウは「恋愛にハマるタチだからパートナーにはタイプじゃない男がいい」と言っていたようなのに(そしてタキはそのことに随分こだわっている風なのに)、どんなきっかけでゴウはタキに惹かれるようになったのか、その辺の話も読んでみたいものです。
11月にコミックス発売予定。
『担当S口さんのまんがかき』(門地かおり)、コレを読んでどう反応しろと……?